ウェブマガジン・のたる
高田浩史の子育てQ&A〔17〕~新聞を読んで生かすには

§Q&Aの前にひとこと

3月は、食事会・将棋寺子屋・お手玉大会とビブリオバトル・卒業パーティー・子育ての講演を行いました。

食事会では、生徒からもらった野菜を使い、サラダやポテトチップスを作りました。卒業パーティーでは、チキンラーメン入りお好み焼きを作りました。その他、ホワイトデーにイチゴプリンを作るなど、3月は料理を作る機会が多かったです。

ビブリオバトルでは、各クラスで選ばれた代表選手が環境問題・平和と憲法・児童虐待・動物の殺処分の問題・ジェンダーフリー・世界の貧困と飢餓の問題についての本を発表しました。

今回はとくにレベルが高く、私自身も改めて勉強になりました。参加した保護者の方がたも、「小学生でこれだけの発表ができるとは驚きました」、「テーマ的にどの問題も、気にしようとしなければそのまま通り過ぎてしまいそうな問題ですが、それを避けずに本を読んで理解して、みんなに問題や自分の意見を伝えようとしている姿勢がすばらしいと思いました。どの問題も本当は知らないといけない大切なことなので、私も全部の本を読みたいと思いました」などと感想を発表され、非常に実りのあるイベントとなりました。

Q&A74

今回も、新聞についての問いにお答えします。前回のQ&Aで、編集の宮沢さかえさんがFacebookでコメントされていた、紙の新聞の良さに関わるものです。新聞を購読する人が急速に減ってきた昨今、講演で最も頻繁に聞かれる質問です。

§子育てQ&A〔17〕~無料のニュースなどをスマホで観ているが大丈夫ですか?

Q:私自身(親)は、スマホでYahoo!ニュースなどの無料の記事を読んでいます。子どもも、紙の新聞でなく、スマホで記事を読んで大丈夫でしょうか? それとも、紙の新聞を取った方が良いですか?

A:保護者のみなさんがスマホで記事を読むことには、お金がかからない・ゴミが出ないなど、利点も多いと思います。そういったこともあり、最近は新聞を購読せず、スマホで記事を読む方が増えています。

しかし、スマホで記事を読むことは、子どもに良いとは言えません。その理由は、3つあります。

1つ目は、とくに成長期の子どもにはスマホは目によくないからです。スマホは目が疲れるため、長時間読むこともできません。読んだ後、疲れたなと感じることも多いでしょう。

紙の新聞であれば、夢中になって長時間読んでも、姿勢や明るさに気を付けていれば、それほど悪い影響はありません。

2つ目は、スマホでは、自分の興味ある記事にダイレクトにアクセスするので、視野がせまくなるからです。スマホは、過去に読んだ記事に似た記事が、次つぎに表示されます。それは、大人には便利な機能です。

しかし、子どもは、さまざまな分野の記事に触れ、幅広い世界のできごとを知ることが大切です。それによって、子どもの可能性が広がるからです。

紙の新聞では、自分がもともと興味を持っている分野以外の記事も、自然と目に入ってきます。科学・政治・歴史・地理・数学・コンピューター・芸術・家事など、新聞にはあらゆる分野の記事があります。幅広い分野の内容を目にしていれば、その中でとくに興味を持つものができるかもしれません。

見出しが目に入るだけでも、世界ではいろいろなことが起きていることが理解できます。何かのきっかけで、違う分野の記事を読むケースもあります。紙の新聞は、視野を広げるのです。

Q&A73

3つ目は、紙の新聞の方が内容が身に付きやすいからです。スマホでは、分からない記事や難しいなと思った記事は、読み飛ばしてしまうことが多いと思います。

しかし、紙の新聞であればスクラップして、辞書を引いたり何度も読み返したりして、時間をかけて理解することもできます。手でなぞりながら読むことで、難しい文章も理解しやすくなることもあります。ノートなどに文章を写すことも、紙の方が取り組みやすいでしょう。

また、スマホではイラストや写真が多いため、文章を読むことを億劫に感じやすい欠点があります。紙はモノクロページが大半で視覚的効果は低いですが、その分文章をしっかり読む必要があります。文章を読むことは面倒ですが、それは、読解力を高めるトレーニングにもなります。

子どもの頃は、読解力を高めるのが大切な時期です。紙の新聞は、手軽に取り組むことができる絶好の教材です。ぜひご活用ください。なお、パソコンで記事を読む場合も、スマホと同様です。【高田浩史】

高田浩史さん

■ 講師プロフィール

1973年大阪市生まれ。大阪大学環境工学科・名古屋大学教育学部卒業。県庁や高校で勤めた後、2008年、岐阜県各務原市に国語・作文教室「文聞分(ぶんぶんぶん)」を開く。教室名には「文章を書くこと、人の話を聞くこと、物事が分かる力を付けることが将来役に立つ」という意味を込め、勉強だけでなく、けん玉や料理なども教えている。

教室での授業の傍ら、市の図書館や市外での作文講座も開催。各地で子育てや夫婦関係についての講演も頻繁に行っている。

各務原市男女が輝く21世紀都市作り審議会委員。
テコンドー指導員の妻(元テコンドー全日本チャンピオン)と将棋のプロ棋士を目指す奨励会1級の息子(元小学生将棋準名人)と、家族3人で暮らしている。

■ 高田浩史さんへの子育てに関する質問は、こちらからメールでお送りください。みなさんからいただいた質問の中から選んで、紙上にてお答えします。
■ 国語・作文教室「文聞分」のページ
■ 高田浩史の子育てQ&A一覧
■ 文聞分関連記事