さいたま百景選定市民委員会主催の巡回ツアーに、参加しました。筆者は2回目で、住区を巡るコースでした。
今回のツアーのサブタイトルは、「年代を重ねて開発された住宅地に近世の面影を辿る」でした。

馬場小室山遺跡=縄文期の定住遺跡
近世とありますが、この日立ち寄ったポイントには、縄文遺跡があります。当時から土があまり積もっていない(地形が変わっていない)と見られ、今でも表面に土器が転がっています。ここで出土した「人面土器」は、大きな話題になりました。

井沼方公園内の大木
大間木排水路が通っていて、中央には調整池があります。その端には、シンボルともいえる大木が立っています。
周辺が巨大住宅地として開発された時に作られた、比較的新しい公園です。

中丸公園
住宅地には、国の規定によって一定の割合で公園を作ることになっています。ここは。周囲の高みから段違いに低くなった地帯にある公園ですが、地盤沈下を起こしています。

中尾トンネル=都市計画道路を通すために作られた
かつて良く通っていた道にトンネルができ、階段が付いていました。中丸公園の高みになる辺りです。全く初めて来た場所のようでした。

駒形神社参道=本殿は市指定文化財で市根井最古の建造物

吉祥寺=市指定文化財

文珠寺

氷川女体神社石鳥居=一の鳥居
さいたま市には、古い寺社がたくさんあります。家の近所でも、このような機会でもなければなかなか行かないものです。初めて訪れた人は、「いいお寺がたくさんあるなぁ」と感動していました。

旧高野家離れ住宅

庚申塔=道しるべの役割もあった
名所・旧跡もたくさんあります。高野家離れは、高野長英が匿われた処です。
庚申塔は、赤山街道に珍しい「さるまん塚」と言われるものもあり、三猿が描かれています。

見沼用水西縁
終着地は、家から徒歩で行かれる場所でした。その前にしばし佇んだ見沼代用水西縁も、見慣れたなじみの場所です。けれども、初めて会った人たちと訪れると、新鮮な感じがするものです。
いろいろな目的や興味を持って参加した人たちとの地域巡りは、自分が住む街を見直し、街づくりを考える良い機会となります。
【2018年10月8日撮・文=宮沢さかえ】