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メディア界のセクハラについて考える1~WEBアンケート結果より

 

アンケート結果の報告があった「MIC女性連絡会夏の学習会2」=8月31日

財務省の役人による記者へのセクハラ事件を受けて、メディア関係のセクハラ問題を考える動きがありました。私は、取材のあり方については、考え直す必要があると考えますが、セクハラは許しがたい行為です。

取材した、メディアにおけるセクハラ問題を追い、掲載していきます。

 

 

1回めは、MIC(日本マスコミ情報文化労組会議)と同女性連絡会が行った、「セクハラWEBアンケート」結果です。

 

表1

セクハラアンケートは、期間=2018年7月18日から8月17日・対象=メディアの職場で働く男女で実施されました。寄せられた回答数は428で、女性=233・男性=134・その他=1でした(表1)。このうち、セクハラを受けたことがある女性は約74パーセントに上りました。男性の被害者は約15パーセントでしたが、1人が受けた件数は女性を上回りました。

「セクハラを受けたのはいつ頃でしたか?」の問いには1年以内・5年以内と答えた人が最も多くそれぞれ約40パーセントだったのですが、10年以上前と回答した人も、約3パーセントでした(複数回答があるため、合計が100ではない)。

1997年に男女雇用機会均等法に、「性的嫌がらせに対する配慮」などが、「雇用管理上の措置」が11年前に盛り込まれたにも関わらず、それ以後も仕事上でのセクハラは続いています。アンケートの集計と分析担当者の言葉を借りれば、「昔もあって今もある」です。

さらに、「受けた被害に今でも苦しんだり悩んだりしますか」との問いには、程度の差はありますが「ある」と答えた人が男女ともに約65パーセントで、10年以上前の経験で今でも苦しんでいる人がいるのです。

 

表2

WEBアンケートを取るきっかけともなった、取材先でのセクハラ事件を裏付けるような結果も出ています。外勤記者・内勤記者・外回り営業共にセクハラ加害者のトップは職場の先輩でしたが、外勤記者(カメラマンを含む)の次点は取材先(警察・検察)からの加害で38.9パーセントでした。取材先の内、警察・検察・地方と国家公務員・政治家の数字を合計すると、被害件数64=外勤記者の88.9パーセントにも及びます。

また、内勤記者は外部から、外回り営業職は取引先のスポンサーから被害を受けていますので、やはりメディア界独特ともいえるセクハラ実態があると言えるのではないでしょうか。

プライバシーに関わることもあり、自由記述の内容を個別に掲載することはできませんが、生なましく心が痛む実態も寄せられました。

 

表3

私はMIC女性連絡会主催の夏の学習会に参加し、単産組合担当役員たちの活発な討議も聞いています。セクハラ被害の実態に驚くとともに、職場の悩みを聞き深刻さを実感しました。アンケート結果では、被害について相談をしたと答えた25.8パーセントの人の内、会社の関係者・会社が設けた窓口にし鵜段下人が74.2パーセントでした。職場の上司からの被害がトップであったことと考え合わせると、加害者がいる所に相談している人がほとんどであることになります。さらに、相談しなかった理由で1番多かったのは、「相談しても解決しないと思うから」で28.2パーセントでした(表3)

特に、被害を受けたことの相談については、今後の大きな課題となると思われます。組合役員として相談窓口を担当している人は、「もし話を聞いて事実を知っても、公表をすることができないために問題解決が難しい」など悩んでいました。

セクハラの被害者は女性だけではありませんが、女性がほとんどのという状況の中で経営側も組合役員も女性が少ないことは、事件を受け止め解決を図る上でも困難を抱えているのではないかと推察されます。

女性だけの参加で開かれた学習会1(7月31日開催)では、「組合の役員の男女比を決めるなどして、女性を増やすことも大切かもしれない」との意見が出ました。ストーカー行為などで命に関わる被害を受けることもあり、職場や組合などの対応だけでは解決できないことも多多ありますが、内部の取り組みも強化していく必要がありそうです。【写真・文=宮沢さかえ】

*本文中に使用したアンケートタイトルと表は、MIC事務局から提供された画像を使用

■ 日本マスコミ文化情報労組会議WEBサイト