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監督インタビュー:「私たちが生まれた島」都鳥伸也さん
Categories: 文化・アート



2020年4月に公開予定だったドキュメンタリー映画「私たちが生まれた島 OKINAWA2018」が、新型コロナウィルス感染症の影響で延期になっていました。
9月4日から渋谷・アップリンクで上映中です。上映後トークもリモートで行われているとのこと。公開にあたっての都鳥伸也監督インタビューもウェブメールで行いました。【宮沢さかえ】

「OKINAWA1965」の1シーン


Q1:おそらく、「OKINAWA1965」を撮っているときから次回作の構想が浮かんでいたのだと思いますが、どの辺りから感じていましたか?

都鳥伸也監督=2019年9年1月撮影


都鳥伸也監督:「OKINAWA1965」の撮影前から沖縄の映画、特に米軍基地関係のものを製作しているということで、「基地問題はお年寄りの話」「もともと基地がある状態で生まれてきた若い世代には(返還されてもされなくても)どちらでもいい話なんじゃないか?」「土地が返還されてほしいと願っているのはせいぜい60歳代ぐらいまで」と言った意見が寄せられました。
そして、皆に共通して聞かれるのは「若者たちの言葉を聞きたい」「若者たちはどう考えてるの?」とか「若者たちの意見は?」と言った言葉でした。
そこで「OKINAWA1965」でも最後に若い2人の女性に話を伺ったのですが、不完全燃焼だったこともあり、2017年の秋、「OKINAWA1965』の試写会を開いている頃にはすでに「私たちが生まれた島」の構想が始まっていました。


「私たちが生まれた島」の1シーン


Q2:「私たちが生まれた島」で描かれている沖縄県民投票を追って、いかがでしたか?

都鳥監督:そもそも「OKINAWA1965」が完成した頃に、ある対談で出会った元山仁士郎さんが魅力的な方だったので、取材を申し込みました。ですので、実は県民投票を追いかけたというよりも、元山さんを追いかける中で県民投票がはじまったという印象があります。
おそらく映像では、僕らが1番早く、そして長く取材しているのではないでしょうか。
そういうこともあり、元山さんが最初はなかなか賛同を得られずに苦しんでいた頃から、みんなに支えられる未来の担い手となっていくまでの様子を見ているので、最後の投開票日に結果を見たときには感慨深いものがありました。

「私たちが生まれた島」の1シーン



Q3:公開にあたって、ひとことお願いします。

都鳥監督:先にお話しした通り、この作品は沖縄をふるさととする若者たちの意見、考えを作り手である僕自身が聞いてみたいという想いで製作しました。
その中で最も印象的に残っているのが、伊江島出身の高校生・中川友希さんのシーンです。
彼女や彼女の友人たちが、伊江島の戦跡や反戦平和資料館ヌチドゥタカラの家をめぐり、自分たちの無知を知ることで考えが変化していく姿に撮影しながら、現場でとても驚いたのをよく覚えています。
若い世代は、社会のことを勉強していないとか無関心だとか、絶望を感じてしまいがちですが、そうではないと沖縄の若者たちが教えてくれました。
ぜひ、そういったところに注目して見ていただければ嬉しいです。

■ 「私たちが生まれた島」公式サイト
2020年9月4日よりアップリンク渋谷にて公開、̪シネ・ヌーヴォ(大阪)にて上映中
今後の上映予定:
9月25日から京都シネマズ
10月3日から名古屋シネマスコーレ
10月10日から横浜シネマリン
監督:都鳥伸也/2019年/141分/製作・配給:ロングランメディア事業部

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