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映画紹介:北風アウトサイダー~家族とは仲間とは@大阪生野
Categories: 文化・アート

ⓒ2021ワールドムービーアソシエーション


大阪市生野区に暮らすある兄弟姉妹とその周辺の人間関係を通して、在日コリアンの置かれている現状が描かれる本作は、大阪出身の筆者にとっては割と身近に感じるところもありました。
というのも、筆者が通っていた高校は大阪中から生徒を集めていて、もちろん生野区に住んでいる在日コリアンの友人もいたからです。
当時はそれほど特別な意識はしていませんでしたが、大学時代に当事者である友人から、在日コリアンが日本に渡ってきた理由や、通名(日本名)を使わざるをえないこと、選挙権がないこと、就職で不利になること、結婚を反対されること、ヘイトスピーチ・ヘイトクライムなどの差別といった彼らが抱えるさまざまな問題について学ぶ機会がありました。

ⓒ2021ワールドムービーアソシエーション


筆者が友人から聞いたことは、「パッチギ! 」(2005年、井筒和幸監督 )でも焦点が当てられているテーマでしたが、もちろん本作でも大きなポイントとなっています。「自分たちの生活に関係なく、国際情勢に振り回される」というミョンヒの言葉は、ほとんどの在日コリアンの気持ちを代弁しているのだと感じました。
アウトサイダーとしてしか生きられない人たちがいることを改めて心に刻むと同時に、彼らが生きにくい社会にしているのは一体誰なのかという問題提起だと思いました。オモニが言っていたように、みんな同じ人間なのだからいつか仲良くできる日が来ることを願っています。




「北風アウトサイダー」公式ウェブサイト

監督:朴哲浩:2022年/151分/配給:渋谷プロダクション

2月11日よりシネマート新宿ほか、全国順次ロードショー