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映画紹介:ゆめパのじかん~何をしてもいい 。何もしなくてもいい。



Ⓒガーラフィルム/ノンデライコ

2000年12月にできた神奈川県川崎市「子ども権利条例」をもとに2003年に誕生した「川崎市子ども夢パーク」=通称「ゆめパ」を舞台にした本作は、登場する子どもたちがのびのび、いきいきと活動している姿が映し出されます。それを見ながら、子どもたちがやってみたいことをなんでも実現できる土地と建物があり、そこに寄り添ってくれる大人がいることの大切さを感じました。


Ⓒガーラフィルム/ノンデライコ

学校に行けなくなって、ゆめパの中にある「フリースペースえん」に通っている子どもたちも、みんなと同じペースで進むことが苦手なだけであり、やりたいことをやりたいだけできる居場所で将来について模索していることも良くわかりました。
 どの子も素敵な個性を持っていましたが、とりわけ筆者の印象に残った人は、木工大好きのサワです。彼女が師匠のようなボランティアのアドバイスを受けながらいろんな物を造るシーンや、お仕事体験で職人から話を聞くシーンなど、夢に向かって悩みながらも少しずつ歩みを進めている姿を見ていたら、鼻の奥の方がツーンとしました。


Ⓒガーラフィルム/ノンデライコ


ゆめパに来る子どもたちを真ん中に置きながら、認定NPO法人フリースペースたまりば理事長でゆめパ元所長の西野博之さんをはじめとするスタッフの想いを聞けたことも良かったです。コロナ禍で学校が一斉休校になり、ゆめパを開けるかどうかの判断を迫られた時の話も重要な記録だと思いました。
子どもとの関わりに悩んでいる人にとって、ひとつの重要なヒントを与えてもらえるのは間違いないと思います。

【前川史郎】

    

 

 

 

「ゆめぱのじかん」公式サイト

監督:重江良樹/2022年/90分/ 製作:ガーラフィルム、ノンデライコ/宣伝:ウッキー・プロダクション、リガード/配給:ノンデライコ

7月9日よりポレポレ東中野ほか全国順次公開

川崎市子ども夢パーク公式サイト