
ペーパームーンオーナー・望月靖彦さん
西武池袋線江古田駅から歩いて5分くらいの所にある商店街にあるペーパームーンというギャラリーで「脱原発アクション写真展」が開催されています。写真展の主催者である脱原発スモールアクション代表・望月靖彦氏がこのギャラリーのオーナーです。
ペーパームーンは、ウェブデザインを本業とする望月氏の仕事場の一部を今年の夏に改造し、当初はお父様が撮った野鳥の写真等を展示していたとのことです。
脱原発の写真を展示することになったきっかけですが、やはり去年の3.11。「チェルノブイリ事故でとても気になった原発の問題も、いつのまにか忘れてしまっていたことに、去年の原発事故でとても反省をしました。当時インターネットで世界の情報を見ていると、日本のメディアの発表とずいぶん違うなと思い、政府の発表に不信感を覚えました。そこで去年の8月から様ざまな講演会に出て話を聞き、またデモにも参加するようになりました。その時から撮りためた写真をここに展示しています。他の方の写真もあります。」と望月さん。
店内に展示された写真は、官邸前や池袋・新宿・代々木、川越・越谷などの小都市で去年から行われた脱原発の様ざまなイベントやデモの様子が生き生きと捉えています。大勢の人びと・子ども、脱原発の衣装を着けたワンちゃんまで。
また、店内のパソコンでデモの様子を撮影した映像を映し、デモご用達のステッカーや缶バッチが展示・販売されていました。

脱原発アクション写真展についての記事 東京新聞
この写真展は9月11日から29日までの間だけ行う予定だったのですが、延長の要望がとても強くとうとう年内いっぱい継続する事になりました。そして、今回この展示をしたおかげでペーパームーンが、脱原発を志ざす人たちのサロンのようになり、金曜デモ帰りの人が来たり、多い時には週4回もお酒を飲み交わし会話が弾むそうです。3~40代を中心とする職業も年齢もバラバラの老若男女が集うとのこと。
事故から1年半も過ぎ、これからどのような活動を予定されているのですか?と望月さんに聞きました。「デモに参加するのって敷居が高いと思う人が結構いると思うのですよ。イベントだったら気軽に子どもを連れて参加し易いというのが分かっていたので、そういう方向で活動していければといろいろやっています。
7月7日には、『原発を考える会@ねりま』が中心になって『ささのはさらさら・さよなら原発』というイベントを石神井公園商店街で貸店舗を1日借りて開催しました。子ども向けの出店やフリーマーケット・100円カフェ、原発等のDVD上映などをして300人くらいの人が来てくれました。また11月には所沢と石神井でもこのようなイベントを計画しています。」
デモに行ってシュプレヒコールなんて恥ずかしい、そもそもデモに行く時間も取れない。しかし今のままではダメだ~と思う、そんな気持ちをぶつけ合える場にペーパームーンはなっています。また、親しみやすくて笑顔溢れる脱原発イベントがあれば行ってみたいなと思う人は多いのではないでしょうか?このような地域に密着した活動は、大規模なデモ以上にじわじわと人びとの心に浸透していくことでしょう。そして、そこで培われたみんなの気持ちがこれからの脱原発活動を下支えしていくのだと思いました。
【写真・文=川越やよみ】
■ ギャラリー・ペーパームーン
練馬区栄町26-3 中井ビル1階 tel 03-5912-5226
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■ 「さよなら原発in所沢」
11月4日(日)12時15分所沢駅東口集合。パレードでイベント会場(所沢中央公民館)へ向かいます。
フリーマ―ケット/子どもの遊び道具作り/所沢市内の放射能汚染の実態・太陽光発電の実物展示など
主催:さよなら原発in所沢
■ 「さよなら原発 文化祭」in石神井公園
脱原発グッズ販売/たこ焼き・綿あめ/100円カフェ/放射能汚染地図の展示/バンド演奏/脱原発スライドショーなど
主催:原発を考える会@ねりま