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第16回日本映画祭「ニッポン・コネクション」

 

ニッポンコネクションロゴ

 

第14回から本紙でご紹介している日本映画祭「ニッポン・コネクション」のリリースが、『今年も届きました。日本国外で最大規模の日本映画祭だそうです。今年は、ヴィジョン部門に、本紙でも紹介している想田和弘監督の「牡蠣工場」が出品されます。

フランクフルト市民が企画し、運営するイベント。映画の上映だけでなく、日本文化を紹介するプログラムがあることも、日本人としてうれしく思います。【編集長・宮沢さかえ】

 

ニッポンコネクションのポストカード

ニッポンコネクションのポストカード

 

日本の映画文化の豊かさを、ここで今更強調する必要はないでしょう。ただ参考までにひとつ数字を挙げると、日本では映画館で上映されている映画の55%以上が国内で製作された作品なのです。ぜひ、フランクフルトにお越しいただき、そのクオリティーの高さをご自身の眼でお確かめいただきたいと思います:2016524日から2916回日本映画祭「ニッポン・コネクション」が開催されます。この期間に、約100本の日本映画を上映します。そして、沢山の日本の俳優、監督、アーティストが来場します。今年も、映画祭のメイン会場はムゾーン塔とナクソスホールです。

ニッポン名誉賞は黒沢清監督が受賞
今年も、ドイツ・ルフトハンザ社の協力により、第2回目となるニッポン名誉賞が贈られます。今年は、日本映画界に欠かせない存在となった黒沢清監督に授与されます。黒沢監督は、恐ろしさがじわじわ忍び寄ってくる「静かな」ホラー映画の巨匠とされており、世界中の映画祭で高く評価されています。ニッポン・コネクションでは、「CURE キュア」(1997年)、「トウキョウソナタ」(2008年)、「クリーピー 偽りの隣人」(2015年)の3作品を上映します。

プログラムハイライト:アニメーション映画
最も有名な日本のアニメーション映画スタジオ・スタジオジブリは現在小休止中ですが、日本には短編から長編まで、まだ数多くのアニメ作品があります。これらをニッポン・アニメーション部門で上映します。

フランクフルトで海外プレミア
2015年より、日本でもNetflixのストリーミングサービスが始まり、早速オリジナルドラマが配信されています。廣木隆一氏が総監督を務めた「火花」は、2人の芸人同士の複雑な友情を描いた物語です。本作は、昨年第153回芥川賞を受賞、三島賞にもノミネートされた、お笑いタレント又吉直樹による同名小説を原作としています。ニッポン・コネクションでは、この全10話を海外プレミアとしてお届けします! ゲストとして監督の久万真路と主演の林遣都氏、波岡一喜氏らをフランクフルトにお迎えします。

福島から5年
東日本大震災から5年が経過しました。この記憶と傷跡といかに向き合うかが、今年の映画祭のもう1つの焦点となっています。この間、震災に関して数多くの作品が作られてきました。しかしながら、私たちはどのようにすれば、この災害と被災の現場を本当の意味で描き出すことができるのでしょうか?

劇映画・ドキュメンタリー映画と各賞について
ニッポン・シネマの部門では、今年も多くの日本映画界のスターがご来場の皆様の前で自ら作品をご紹介します。

ニッポン・シネマの部門で最も優れた作品を、ニッポン・シネマ賞として表彰いたします。観客賞に選ばれた作品には賞金2000ユーロがメッツラー銀行より寄贈されます。

 

「牡蠣工場」のワンシーン (c)Laboratory X, Inc.

「牡蠣工場」のワンシーン (c)Laboratory X, Inc.

優れた映画を作るのに、必ずしも莫大な予算を必要としない、ということを私たちに教えてくれるのが、ニッポン・ヴィジョンズ部門です。ここでは、大都会の輝きの背後にある世界が映しだされます。

今年も日独両国の審査員によって、ニッポン・ヴィジョンズ審査員賞が最も優れた長編作品に与えられます。賞品として、日本映像翻訳アカデミーより字幕の製作権が授与されます。また、今年で3度目の実施となるニッポン・ヴィジョンズ観客賞は、人気投票によって選ばれた作品に、賞金1000ユーロと共に贈呈されます。

レトロスペクティヴ:日本の怪談映画
幽霊や超自然的存在‐それが今年のニッポン・レトロの主役です。「物の怪ー日本の怖い話」と題し、フランクフルトのドイツ映画博物館にて5月27日~29日まで、1940年代から60年代に作られた9本の怪談・ホラー映画が上映されます。

 

 

 

緑茶ラウンジ

ジャパンカフェ

ニッポン・カルチャー
ニッポン・コネクションでお楽しみいただくのは、映画にとどまりません。約100の長編・短編映画に加え、日本料理・音楽・文化を体験できるニッポン・カルチャー部門があります。

食と映画はとても相性が良いものです。映画祭開催中、フランクフルトの有名ラーメン店「無垢」が、ムゾーン塔のカフェに出店します。5月26日~28日の間、日本のおいしいラーメンをお楽しみいただけます。

漫画や日本の格闘技に関するワークショップ・料理教室やクラシックな茶道に加え、今年はユーモラスな物語を語る日本の話芸=落語も開催されます。

ニッポン・キッズ
今年のレトロスペクティブのテーマに合わせて、5月28日には俳優のYuki Iwamoto氏が子供たちのために不気味な怪談話をよみがえらせます。また、日本の歌舞伎役者の気分を味わえるようなフェイス・ペインティングも、お子様にお楽しみいただけます。かつては空き地や道端で「紙芝居屋さん」が行っていた、紙芝居の上演もあります。

主催者:日本映画祭「ニッポン・コネクション」は70人のボランティアチームから成る公益団体「ニッポン・コネクション」により運営されています。フランクフルト市長ペーター・フェルトマン、並びに神山武在フランクフルト日本総領事にご後援いただいております。

開催場所:メイン会場=アーティストハウス・ムゾーン塔ナクソスホール内ヴィリー・プラムドイツ映画博物館マールゼーン映画館,/ケース劇場アテリエ・オイレンガッセ

上映作品など詳細は、公式ウェブサイトをご覧ください。

■ 日本映画祭「ニッポン・コネクション」公式ウェブサイト